ウッドデッキをDIYで作るには?作業手順からメンテナンスの方法まで徹底解説!
建築・知識

ウッドデッキは、シンプルながら自宅の庭や屋外空間の活用の幅を広げることができるアイテムであり、最近ではDIYでウッドデッキを自作する方も増えています。ウッドデッキを庭や屋外スペースに設置して、自分だけの快適なオリジナル空間を実現しましょう!
ウッドデッキDIYの種類
ウッドデッキを自作する場合、その自作の度合いによっていくつかの方法があります。
設計から組立、設置まですべて自分で行う:自作度100%
ウッドデッキの形状や材料選び、組立てや基礎工事・設置まですべて自分で行う方法。自由度が非常に高く、好みや周辺環境に細かくあわせたウッドデッキにすることができます。設計や木工などの専門的な知識や技術、慣れが必要なため、中~上級者向けの方法です。
市販のDIYキットを購入:自作度70~50%
最近ではDIY用の組み立てキットがホームセンター等で市販されており、それを活用する方法です。基本的な必要部材が揃っているため、DIY初心者でも取り入れやすい傾向にあります。追加部材やキット同士を組み合わせてカスタマイズすることも可能 です。
組み立て済みのデッキを購入し設置する:自作度20%
さらに最近は、組立済のものを置くだけ、タイル状のものを敷くだけといったタイプのウッドデッキも市販されています。設置作業と仕上げのみ、およそ1日~数日で設置が完了できるので、DIY初心者や作業時間が取れない方にも安心です。
ウッドデッキのDIYに必要な事前準備
設置場所の選定と測定
日当たりや風通し、周囲の景観を考慮した設置場所を選び、正確な寸法を測定することで、スムーズな施工が可能になります。設置予定地以外にも、作業スペースや部材置き場なども考慮しておきましょう。数日に分けて作業する場合には作業途中の部材や道具の一時保管スペースも必要です。
設計図の作成
デザインの具体化と必要な材料を把握します。寸法や構造、使用する素材をすべて記載し、制作の指針とします。「専門的な設計の知識や図面作成の知識や道具がない」という方でも大丈夫。ここで大切なのは、いきなり制作を始めるのではなく、事前に必要な材料や寸法、構造や課題を整理することです。図を描くのは手書きでもお絵かき用アプリでも構いません。事前に検討できうる情報はできるだけ書き出しておきましょう。
工具の準備
初心者でも使いやすい工具を選び、安全に作業を行いましょう。適切な工具を揃えた方が作業精度や効率は上がり、無駄な時間や材料の削減につながります。初心者の方は特に必要な工具はきちんと揃えるようにしましょう。
最低 限必要な工具の例 |
インパクトドライバー:ネジ締め、穴あけ 丸ノコ or 手ノコ:木材カット メジャー・水平器:測定、調整 スコップ:基礎作り サンダー:仕上げ、研磨 塗料・ハケ・バケツ:防腐処理、デザイン 軍手・皮手袋、安全眼鏡など:保護用具 |
材料の準備
材料は、耐久性やデザイン、メンテナンス性や費用を考慮して選びましょう。耐久性が高く、屋外でも長期間使用できるものを選ぶことが大切です。特に、ウッドデッキのメインとなる木材は、種類によってさまざまな特徴があります。目的や予算に合わせて素材を選びましょう。
デッキ材として一般的に採用される木材の例
圧力処理された木材(杉や松など)
木材内部に防腐剤を強制的に浸透させて、腐敗や虫害に対する耐性を高めた木材。
無加工の木材よりは少なく済むが、定期的なメンテナンスは必須。比較的安価で入手しやすい。
ソフトウッド系天然木(シダー、レッドウッドなど)
天然の木材ながら自然の防腐性をもち、湿気・腐食に比較的強くメンテナンスも少なく済む傾向。
天然の色を保ちたいなら塗装やコーティングのこまめな塗布がおすすめ。
ハードウッド系天然木(ウリン、イペなど)
天然木の中でもかなり耐久性が高く、湿気・腐食・虫害にも強い。 高価格だが、たまにオイルを塗る程度の手入れでかなり長持ちするのでコストパフォーマンスは高い。
固く加工が難しいので中・上級者向けの素材。
人工木(樹脂や合成素材)
樹脂や木材(チップ、粉末)などを組み合わせて合成した素材で、高耐久・省メンテナンス。
様々な色や質感があるが、天然木の自然な風合いを求めるには不向き。
価格は比較的高価だが、組立専用部品が販売された製品もあり、加工性が高い。
ウッドデッキDIYを効率的に進めるコツ
無駄な手間や余計な出費を減らし、効率よく進めるためのポイントを押さえておきましょう。
事前の準備を徹底する(設計・材料調達・工具確認)
作業の流れ・手順を理解しておく(作業行程の計画)
無理のないスケジュールを組む(1日数時間ずつなど計画的に作業)
天候や体調にあわせて中断できる準備をしておく(仮 置きスペース、カバー用シートの用意など)
ウッドデッキ制作手順の概要
1. 材料の加工
木材のカット:寸法、形状加工
防腐・防虫処理:塗装や薬剤の塗布、乾燥
必要な金具やネジの準備:種類、数量の確保
ポイント:材料の寸法は正確に測り、事前に処理しておくことで施工がスムーズに。失敗や変更に備えて、材料は予備も含めた数量を用意しましょう。
2. 基礎作り
地面の整地: 地面の掘り下げ、締固め
砂利・砕石、防草シートの敷設
ポイント:基礎の水平が出ていないと、仕上がりが安定しません。この段階で基礎の強度と安定性を確保することが重要です。
ウッドデッキの基礎の種類と選び方 |
a. 置き型基礎(簡易基礎) 特徴:コンクリート製の束石を地面に直接置くタイプ。比較的手軽に施工できる。土の上に設置するため、水平をしっかり調整・締め固める必要がある 適した環境:地盤がしっかりしている場所、小型のウッドデッキ(DIY向け) |
b. 独立基礎(埋め込み型) 特徴:束石を地面に埋めて固定するタイプ 適した環境:ある程度の耐久性が求められる中型〜大型デッキ、土が柔らかい場所 |
c.ベタ基礎(コンクリート基礎) 特徴:地面全体をコンクリートで固める基礎、住宅の基礎と同じような構造で、非常に頑丈 適した環境:大型のウッドデッキ、長期間の使用を想定する場 合、地盤が弱い場所 |
3. フレーム(骨組み)作成
束柱の設置:束石(基礎)の上に立てる柱。ウッドデッキの重さを基礎に伝える
大引きの設置:束柱の上に水平方向に乗せる部材。根太とその上の荷重をすべて支える
根太の設置:大引きの上に大引きと直交方向に乗せる部材。デッキの床を支える
水平を確認しながら確実に固定
ポイント:ウッドデッキの自重と荷重を支える構造部材。強度のある部材をしっかり固定することで、デッキ全体の強度を保持します。
4. デッキ材の取り付け
木材の配置を決め、ビスで固定:割付・仮置きして無駄なく配置する
板と板の間隔を均等に保つ:薄い板などをスペーサーとして利用すると隙間出しが容易
ポイント:気温や湿度で木材が膨張・収縮するため、適度な隙間を確保します。隙間が狭すぎると表面に水がたまる原因にもなります。
5. 仕上げ
表面・端部の処理:ささくれやめくれ、鋭利な角をやすりがけ。大きな割れはパテなどで埋めておく
清掃・洗浄・乾燥:表面に残った汚れやゴミ、木くずなどを塗装前にしっかり落とす
仕上げ材塗装:防腐・防水塗料やコーティング剤を塗る
ポイント:長持ちさせるために、防腐・防水対策をしっかり行います。鋭利な角や表面のささくれはケガの原因にもなるので、丁寧に仕上げましょう。
塗装メンテナンスの方法とタイミング
定期的な塗装がデッキの耐久性を高めます。塗装メンテナンスのタイミングは1〜2年に1回が目安。特に雨や日差しが 強い地域では、毎年の塗り替えが理想的です。
以下のサインが見えたら再塗装のタイミング!
木材の表面がカサついて色あせてきた
塗膜が剥がれている、ひび割れが見られる
雨が染み込みやすくなり、水滴が弾かれなくなった
塗膜が剥がれたままにしておくと、下地の木材が腐食や劣化によって破損し、大掛かりな補修や交換が必要なことも。軽微なメンテナンスをこまめに行い、ウッドデッキの状態をきれいに保ちましょう。
塗装メンテナンスの方法
表面の掃除
ほうきやデッキブラシで泥・ホコリを落とす
必要に応じて水洗いし、しっかり乾燥させる
サンディング
ヤスリ(電動サンダー推奨)で表面を滑らかに
古い塗膜が剥がれかけている場合は完全に落とす
養生
塗料をつけたくない部分をマスキングして保護する
マスキングテープやマスカー、養生用ビニールなど
塗装
防腐・防水塗料、オイルやワックスなど(屋外用・ウッドデッキ用がオススメ)
ハケやローラー、布やスポンジなどで薄く均一に塗る
塗料の説明書きに従い、複数回塗装する(重ね塗りの際はよく乾かしてから次の塗装を)
乾燥
塗料の説明書きに記載された時間乾燥させる
完全に乾くまでデッキに触れたり雨がかからないようにする
塗装メンテナンスのポイント&コツ
湿度が低い方が塗装が定着しやすいので、よ く晴れた日に作業する
塗る前にしっかり汚れを落とし、表面を仕上げることでムラなく仕上がる
耐久性を高めるため、屋外対候性の高い塗料を選ぶ
ムラを防ぐため、薄塗りを複数回重ねるようにする
塗料は成分が沈殿しがちなため、使用前によく撹拌
ウッドデッキのDIY ~よくある質問~
Q. ウッドデッキの寿命はどのくらい?
A. ウッドデッキの寿命は、使用する素材やメンテナンスの頻度、周辺環境や使用状況によって異なります。
一般に使用されることの多い木材の寿命の目安
圧力処理された木材( 杉や松などの場合):約10年~15年
表面保護や防腐・防虫などこまめな塗装含めメンテナンスが必要
ソフトウッド系天然木(シダーやレッドウッドなど):約15年~20年
経年劣化・耐食を防ぐため、定期的な塗装や保護剤などの塗布をおすすめ
ハードウッド系天然木(イペやウリンなど):約15年~30年
耐久性は高め。表面保護や艶出しのため、たまにオイルを塗るとさらに長持ち
人工木(樹脂や合成素材):約25年~30年
耐久性が高く、メンテナンスがほぼ不要
Q. ウッドデッキのDIY費用はどのくらい必要?
A. ウッドデッキのDIY費用は、サイズや使用する材料によって大きく変わります。
費用イメージ
3m×3m程度のウッドデッキの場合- ソフトウッド(杉・SPF材など) … 約5〜10万円
ハードウッド(ウリン・イペなど) … 約15〜30万円
人工木(樹脂製デッキ材) … 約20〜40万円
これに加えて、基礎の種類(置き型・独立基礎・ベタ基礎)や塗料代、工具の購入費なども考慮する必要があります。
工事不要・簡単設置のウッドデッキ
ウッドデッキをDIYする魅力は、自分好みにカスタマイズできること。しかし、製作の手間や材料・工具の調達、基礎作りなど、初心者にはハードルが高い部分も。
かといって大掛かりな工事をするほどのスペースは必要ない…とお悩みの方へ。
そんな方におすすめなのが「Quick LIBERA deck(クイックリベラデッキ)」です。
無舗装の地面に打ち込むだけで取付・固定・連結ができる新しいウッドデッキシステムで、欲しいところにすぐ設置できます。側面に付いたサイドバーが柔らかな地面でも沈み込みを抑制するため、少々の傾斜や凹凸面でも設置が可能です。
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まとめ
ウッドデッキのDIYは、コスト削減や達成感に加え、自分好みの空間を創り出す楽しみがあります。適切な準備と注意点を押さえつつ、理想的なウッドデッキを実現しましょう!