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プレハブで防音室は作れる?方法や費用をご紹介

建築・知識


音楽鑑賞や動画編集、録音作業や集中して仕事をするために、防音室や静音室が欲しいと考えたことはありませんか?プレハブハウスを活用すれば、比較的短期間で自分だけの静かな空間が実現できるかもしれません。

本記事では、プレハブで防音室を作る方法や、費用の目安などをご紹介します!







防音室にプレハブを選ぶメリット

 


設置が簡単でスピーディー


プレハブとは、「プレハブ工法」と呼ばれる建築方法を指し、この工法で作られた建物を一般的に「プレハブハウス」「プレハブ小屋」などと呼びます。

プレハブ工法は、必要なパーツを工場などであらかじめ製造して現地では組み立てるだけ、という工法です。短期間で完成するという特長から、急いで防音空間を作る必要がある場合に最適な選択肢となります。



費用が抑えられる


プレハブは材料を工場で生産するため、高効率で無駄を削減した施工が可能になります。また、部材の組み立てがシンプルであることから、工期の短縮とその分の人件費軽減が図れるため、プレハブ自体は比較的安価で設置できます。



環境や利用状況の変化に対応可能


一般的なプレハブは必要に応じて分解・再設置に対応していることが多く、一度作った防音室でも引越しや周辺の改築など、環境や利用状況の変化に対応することが容易です。




プレハブの防音性能を高める方法

 


遮音材・吸音材・防振材の適切な使い分け


防音室や静音室に欠かせない、遮音材、吸音材、防振材は、目的に応じて正しく使い分けることで、その効果を最大限に高めることができます。以下は、それぞれの特性、主な用途、設置箇所の例をまとめた表です。


材質例

特徴

主な用途

設置個所の例

吸音材

グラスウール

ウレタンフォーム

ポリエステル綿

音を吸収して反響を抑える。

軽量で施工が容易。

室内の音の反響を抑え、快適性を向上させる。

壁面、天井、床下

遮音材

石膏ボード

遮音シート

鉛シート

音を遮断する。

密度が高いほど遮音性が高い。重量があるため、施工に注意が必要。

外部からの音の侵入や内部音の漏れを防ぐ。

壁の内側、扉、窓枠

防振材

ゴム材(EPDM、ネオプレン)

コルク

制振マット

振動を吸収・抑制する。防音効果と併せて振動音も軽減。

足音や機械音など振動に由来する音の抑制。

床下、家具や設備の下



窓・ドア部分などの防音対策


窓やドアは、建物内外の音が入り込んだり漏れ出したりする場所となるため、適切な対策を取ることが大切です。例えば、窓に内窓や二重窓を取り入れることで、音の侵入をかなり抑えることができます。また、ドアには遮音性能の高い製品や素材を採用すると、さらに効果的です。加えて、窓やドアの隙間にはパッキンや気密材を使ってしっかりと密閉することで、防音効果がぐんと向上します。リフォームや改装に近い大がかりなもの以外でも、100円ショップやホームセンターなどで売られている安価で手軽な製品で対策できる方法もあるので、予算などに応じて適宜取り入れていくと良いでしょう。




費用の目安

 

プレハブで防音室を作る際の費用は、以下の要素によって異なります。

  • プレハブ本体の価格:約20万円〜500万円

  • 防音仕様へのカスタマイズ費用

    • 防音材(遮音シート、吸音パネルなど):約5万円〜20万円

    • 窓やドアの防音対策:約5万円〜10万円

  • 設置費用

    • 基礎工事:約10万円〜30万円

    • 配送や設置費用:約5万円〜20万円

総費用の目安: 約50万円〜300万円



プレハブ以外の選択肢との比較


プレハブを選ぶ理由を明確にするために、他の選択肢と比較してみましょう。

  • 既存の部屋を改築

    • 費用: 約15万円〜500万円

    • メリット: 既存のスペースを有効活用できる。

    • デメリット: 賃貸物件では制約が多い。建物によっては対応が難しいことがある。

  • コンテナハウスを購入しカスタマイズ

    • 費用: 約100万円〜700万円

    • メリット: 丈夫な構造で防音性を高めやすい。自由なデザインが可能。

    • デメリット: 本体価格や運搬・設置が比較的高価な傾向がある。断熱や防音材の追加はオプションで追加費用が掛かることがある。

  • 簡易的な小屋を購入しカスタマイズ

    • 費用: 約20万円〜400万円

    • メリット: 比較的低コストで導入可能。設置が簡単でDIYで設置できるものも。

    • デメリット: 小屋自体の防音性能が低く、追加施工が必要なことが多い。




プレハブ防音室を作る際の注意点

 


防音性能の限界を理解する


プレハブで完全な無音の空間を目指すのは大変難しく、費用や期間もかかる上に用途によってはオーバースペックとなることも。用途や目指す空間にあわせた適切な空間作りを目指しましょう。



目的を明確にする


防音室や静音室で何をしたいのか、それにより求める性能やレベルは変わります。

<例1>

用途:夜勤のため昼間の仮眠用に静かな空間が欲しい

  • 性能:外部からの騒音を抑えたい

  • レベル:日常生活音が聞こえにくい程度

<例2>

用途:楽器の演奏をしても近所迷惑にならないようにしたい

  • 性能:室内からの音漏れを極力防ぐ

  • レベル:日中演奏しても生活音に紛れる程度

用途にあわせた必要な条件やレベルをしっかり定義し、過不足ない性能の空間を目指しましょう。



防音室内の通気と温度管理


音漏れを気にして防音対策をすると、開口や隙間をとにかくふさいでしまい、室内が密閉空間になりがちです。必要に応じて換気設備やエアコンなど通気や温度管理をできる設置の導入を検討しましょう。



防音プレハブの設置環境


防音プレハブを設置する際、設置場所の環境にあわせた対策が必要になることもあります。

  • 交通量の多い道路が近い場合:防振材を多く活用する、振動の影響を受けにくい位置に設置する

  • 近隣住宅との距離が近い密集地:吸音材や遮音材を多用する、隣家との間に塀など遮蔽物がある位置に設置する。

上記のように、周辺環境にあわせた対策や素材の選定をすることで、その性能をより発揮することができます。



メンテナンスの大切さ


経年劣化により、プレハブ本体に隙間が発生したり、防音部材の変質が起こり、その結果音漏れが発生する恐れがあります。

窓やドア部分のパッキンは劣化しやすい部分ですが、劣化すると遮音性が著しく低下するため早めの交換が必要です。また、プレハブのパーツ同士が接続される部分は、温度や湿度の変化で膨張や収縮を繰り返すため、隙間が発生しがちな箇所です。この隙間も音漏れの原因になるため、メンテナンスが必要です。

せっかくのプレハブ防音室を、少しでも長く活用するためにぜひこまめなメンテナンスをおすすめします。




さらに「一味違うデザイン」の空間を求めるなら

 

防音性のあるプレハブは、低コストで導入可能などとても魅力的ですが、一般に低価格帯のプレハブは短期利用を目的としたものが多く、室内空間や耐久性にに課題がある場合もあります。

八角形の見た目が特徴的な「LIBERA CABIN Octa(リベラキャビンオクタ)」は、断熱材など一般住宅同等の建材を採用し、小型のハウスにとしてはかなりの壁厚を確保。換気扇やエアコンは標準装備で、各種カスタマイズにも対応。防音材や遮音シートの追加などもぜひご相談ください。


<リベラキャビン居室タイプの壁構成イメージ図>

断熱材をフレームの間に配置し、内外装材で挟むことで壁厚を確保。標準仕様でも適度な静音性と断熱性を持っています。




製品についてはこちらでご案内しています↓↓


ご質問・ご相談や資料請求などは、こちらよりお気軽にご連絡ください↓↓



まとめ

 

プレハブを活用した防音室や静音室を実現するためには、事前の計画や用途、目標とする性能をしっかりと定めることが重要です。DIYや安価な材料の活用など、工夫すれば費用を抑えることも可能ですし、専門の業者に依頼をしてより高い性能の空間にすることももちろん可能です。

いずれの場合でも満足できるよう、十分に検討や調査をした上で、ぜひ自分だけの静かな空間を目指してみてください。




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