プレハブハウスで簡易喫煙所を設置するには?~コスト・施工・法令対応まで分かる導入ガイド~
活用方法

企業や施設など複数の人が利用するエリアを管理するうえで、喫煙スペースをどう整備すべきか――このテーマは、喫煙者への配慮だけでなく、受動喫煙防止法の順守や従業員の安全衛生管理にも関わる重要な課題です。 とはいえ、「いきなり常設の喫煙所用の予算やスペースの確保は難しい」「まずは情報収集から始めたい」という方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、比較的手軽に導入できる 「プレハブ型簡易喫煙所」 について、その種類やメリット、導入のポイントをわかりやすく解説します。
そもそもプレハブとは?最短即日で設置可能な仮設建築物
「プレハブ(プレハブリケーション)」とは、建物の部材を工場であらかじめ製造し、現地では短時間で組み立てる建築手法を指します。 喫煙所として活用されるプレハブは、換気扇や照明といった基本設備が初期から備わっているケースが多く、設置後すぐに稼働可能です。建設現場の事務所や仮設倉庫などでおなじみのこの方式を、近年ではオフィスや施設の分煙対策にも活用する事例が増えています。
プレハブ型喫煙所を選ぶ主なメリット
短期間での施工
プレハブユニットは事前に工場で製造されているため、現地での工期は数日〜1週間程度。移動や増設も比較的容易で、柔軟な運用が可能です。
導入コストを抑えられる
一般的な建築と比べて施工費が安価で済むうえ、サイズや設備を必要最低限に抑えれば初期費用を大きく削減することも可能です。既存の空きスペースを活用することで、さらにコスト効率は高まります。
法令に対応しやすい構造
換気設備の設置や気密性の確保、標識掲示など、改正健康増進法に対応する仕様のものも多く、簡易設置のため増設や移設にも対応可能。法改正にも対応しやすい、規制に則った設備として整備しやすいといった点は、管理者にとって大きなメリットといえるでしょう。
主なプレハブ喫煙所のタイプと価格帯
ユニット式喫煙所
工場で完成されたプレハブユニットをそのまま設置するタイプ。標準で照明・換気扇などが備わっているため、その多くが到着当日に使用を開始できます。6畳程度のサイズから導入可能で、将来的な移設や増設にも対応しやすい構造です。
規模や設置場所によっては建築申請などの許可申請手続きが必要な場合もあるので確認が必要です。
参考価格帯:130万〜300万円程度
(※6畳程度、最低限の機能のシンプルなタイプで130万円程度~)
【製品例】
富士産業株式会社様 Fuji 喫煙ハウス ※他社様事例 Fuji喫煙ハウス|プレハブ・ユニット・販売・リースは富士産業株式会社
東亜工業株式会社 LIBERA CABIN Octa outdoorstyle(リベラキャビンオクタ アウトドアスタイル)L IBERA CABIN Octa outdoorstyle|簡単設置のデザインキャビン

パーテーション式(ウエイト式)喫煙所
屋根や壁のみで構成された開放型の簡易喫煙スペースです。地面に基礎を打たず、重り(ウエイト)で固定するタイプが主流でウエイト式とも。軽量なため、設置・撤去・移動がしやすく、コストも抑えやす い点が魅力です。
設置が簡易な分、強風や積雪対策などの強度・安全に配慮して設置しましょう。
参考価格帯:50万〜120万円程度
(新品購入の場合。素材や屋根の有無によって価格が変動)
【製品例】
株式会社テラモト様 ※他社様事例 スモーキングサイトPARTITION PANEL TYPE 屋外用喫煙ブース『パネルタイプ』|天井の無い開放型喫煙 所
株式会社テラモト様 ※他社様事例 スモーキングサイトSystem Partition EL Type 喫煙所の目隠しにも使える屋外パーテーション格子タイプ
東亜工業株式会社 LIBERACABIN Octa chat style (リベラキャビンオクタ チャットスタイル) LIBERACABIN Octa chat style|シンプル自由なガゼボ(東屋)

喫煙所設置のポイント~助成金活用・設置基準・法令遵守~
実際にプレハブ喫煙所の設置を検討する際に考えておきたいポイントについてご紹介します。
喫煙所設置時に確認したいポイント
区分 | 内容 | 備考・対応例 |
設置場所の選定 | ・人の動線と重ならない場所を選定 ・建物出入口、窓、換気口から十分に離すことが望ましい | ・屋外設置時は風向きや周囲建物との距離にも注意 ・目立ちすぎない場所に設けると印象が良い |
臭気・煙の拡散防止 | ・近隣や他エリアへの煙の流入リスクに配慮 ・風が強い場所では屋根や壁で遮断効果を確保 | ・換気方向の調整、煙の「逃げ道」を確保 ・喫煙所周辺の消臭対策 |
動線とアクセス性 | ・喫煙者専用の動線を設け、非喫煙者との交差を極力避ける ・業務時間外の使用ルールも明確に | ・バリアフリー対応や夜間照明も検討対象。特に共有スペースとしての整備時には安全対策を忘れずに |
美観・景観配慮 | ・外観が与える影響を最小限に抑える ・ゴミや吸い殻の散乱がないよう管理ルールの徹底 | ・デザイン性の高いプレハブを選定する企業も増加中 |
騒音・話し声対策 | ・喫煙所が「たまり場」化しないよう注意 ・話し声やスマートフォン通話が周囲に響かないよう設計 | ・利用人数や時間に制限を設ける ・近隣クレームの主因になりやすいので注意 |
清掃・維持管理 | ・吸い殻の処理、清掃、設備点検を定期実施 ・ニオイや汚れが目立たない素材・内装を選ぶ | ・担当部門を明確にし、マニュアル化することでトラブルを予防 ・消臭・空気清浄機の導入も有効 |
利用マナーの周知 | ・掲示等で利用ルールを常に周知 ・「ルールが守られる仕組み」も整備 | ・定期的な巡回・注意喚起を併用 ・違反時の対応ルールも明文化しておくことが望ましい |
喫煙所設置に関係する主な法令・条例
プレハブ型に限らず、喫煙所を新設・増設する際には、健康増進法をはじめとする関係法令や、各自治体が定める条例への対応が必須です。違反があった場合、是正指導や罰則の対象となる可能性もあるため、以下のような点を事前に確認しておく必要があります。
区分 | 内容 | 備考・対応例 |
改正健康増進法 | 2020年施行。屋内原則禁煙。条件を満たせば喫煙専用室の設置は可能 | ・密閉性、排気処理設備の設置 ・「喫煙専用室」等の標識掲示が必要 |
屋外設置の配慮義務 | 屋外喫煙所は基本規制対象外だが、周囲や通行人に対する配慮が必要 | ・建物出入口・窓の近くを避ける ・敷地外に煙が漏れないよう排気方向に注意 |
自治体の条例 | 自治体により独自のルールを定めている場合がある | ・設置前に管轄の保健所や役所へ事前確認が必要(例:東京都「受動喫煙防止条例」など) |
標識・表示義務 | 喫煙所の種類に応じた標識を明示的に掲示する必要がある | ・「喫煙専用室」「加熱式たばこ専用室」など ・見やすい位置への掲示が義務 |
安全衛生管理との連携 | 喫煙に伴う火災や室内汚染のリスクを考慮する必要がある | ・安全衛生管理者や設備担当者と連携 ・特に屋内型では十分な対策が求められる |
助成金制度の活用
2020年の健康増進法改正により、事業所における受動喫煙防止が義務化されました。この背景を受け、「受動喫煙防止対策助成金」を活用して喫煙所の設置費用を一部補助する制度が利用できる場合があります。
中小企業が対象となるこの助成金は、設置前の申請が必須であり、申請条件や上限額は地域ごとに異なります。検討される場合は、事前に関係する労働局や保健所への確認をおすすめします。
参考リンク:受動喫煙防止対策助成金 職場の受動喫煙防止対策に関する各種支援事業(財政的支援)|厚生労働省
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まとめ~快適で安全な喫煙環境づくり~
プレハブ型の簡易喫煙所は、柔軟なカスタマイズや迅速な設置が可能、コストパフォーマンスに優れる、屋内外用やユニット式、ウエイト式など多様なタイプから選べる、など多くの利点があります。
まずは、既存のスペースにどのようなタイプが設置可能か、どの程度の費用感かを把握することから始めてみてはいかがでしょうか。今後の分煙・衛生管理の一環とし て、プレハブ型喫煙所をぜひ選択肢の一つとして検討してみて下さい。